DVDをレンタルしてみた。
「父親たちの星条旗」はアメリカ側から硫黄島の戦いを描いた作品。
この作品には日本人はほとんど出てこない。
むしろ硫黄島の戦いへの邂逅と、戦争を継続するために国債を買わせようとする人たちによって英雄にされてしまう苦悩がメインとなっている。
彼らが「自分たちは星条旗を取り替えただけで真の英雄は戦いで亡くなった仲間だ」、「星条旗をたてた後も戦闘は35日間続いた」と言っていても、それを隠して英雄にしたてビジネスに利用しようとするやり方がいかにもアメリカらしいと思った。
「硫黄島からの手紙」は日本側から硫黄島の戦いを描いた作品。
硫黄島での地下要塞の建設(穴堀)や戦闘がメイン。
すばらしい人柄の栗林中将を演じた渡辺謙、戦争に矛盾を感じながらそれでも国のために戦う西郷一等兵を演じた二宮くんの演技には心を打たれた。
日本軍内での不和、階級による差別、日本軍同士の殺し合い、投降そして射殺、最後の戦い等が淡々と描かれていった。
見ていた時はあまりにもあっさり進んでいくので「えっ」と思うこともあったが、むしろ逆に淡々と描くことで自分で考えろと言われているような気がした。
2つの作品に共通していることは戦争は彼らの心に傷を残したということ。
私は戦争を知らないけれど、やはりこういう映画をみるとむなしさと悲しみを感じる。
「硫黄島〜」の冒頭で現在の硫黄島の写真(慰霊碑と空からの島の写真)が流れるところでもぐっときた。
全体評価としては酷評もあるようだけれど私はよい映画だと思った。
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